ネキリムシによる被害 (中ボス級)

露地でネキリムシという害虫にやられたお話。

ハウスにチンゲンサイをは種してから8日後、生育比較のため露地にもチンゲンサイをは種したけど、どうも発芽率が悪い?ことに気づいた。

ハウスのチンゲンサイ (は種してから約1週間後)。全ての穴でしっかり芽が出ていた。3粒撒きして発芽率は96%。
露地のチンゲンサイ (は種してから約1週間後)。芽が出ていない穴がちらほら。3粒蒔きで、発芽率は73%?

ちょうどその頃、路地では雨や温度が低い日が続いていた。なので、ちょっと発芽が遅れているのかな、くらいに思って、しばらく放って置いてました。が、数日後に異変を発見!

あれ?茎っぽいものが途中で切られてない? (右上)

これは、出芽率が悪いんじゃなくて、もしかしてネキリムシ? 実はちょっと前に、この害虫について先生から話を聞く機会があったのだ。まさか自分のところに?

ネキリムシ(根切り虫)は夜蛾の幼虫の総称で、成虫が夜蛾だけに、幼虫も夜行性。幼虫は夜になると土中から出てきて、作物の茎をポリポリとかじって葉を落とし、後でその葉を食べるとのこと。

土を掘ってみると、茎が途中で切られた芽が出てきた。

もしやと思って、芽が出ていない別のマルチ穴を掘ってみると、茎を切られた芽がぼろぼろと出てくる。やっぱり、出芽率が悪いのではなくて、ネキリムシにやられてたのか!正常性バイアスとかなんとか、自分だけは大丈夫と思い込む心理学用語があるそうですが、僕もすっかり油断してました。とほほ。

既にネキリムシには3割近くの芽を喰われている。何か手を打たなきゃと調べてみると、学校にあるネキリエースというネキリムシに効く農薬がチンゲンサイに使えることがわかった。しかし使用時期が、は種時もしくは定植時となっているので、生育途中で撒ける薬ではない(農薬の使用規定は絶対厳守なのです)。となると、生育途中で発生した今回は薬で退治することはできず、ひたすらネキリムシを探して排除するしかないことになる。(もし僕の調べに抜け漏れがあったら、ごめんなさいです)

ネキリムシは、被害にあった株の近くで見つけられることが多いらしいので、あちこちと犯人探しをすること数十分。いたー!夜行性なので、夜更かし?朝更かし? わからんが、朝になっても土に潜らず、まだノンビリと茎にかじりついてるネキリムシを発見!コノヤロー!

掘っても掘っても見つからず諦めようとしたその時、なんと地上部で発見。
こいつが犯人です。

指でつまむとぷにぷにしていて、触感だけはなかなかの癒し系。彼らは雑食性で、作物だけでなく若い雑草も食べる。そのため、綺麗に雑草(彼らの食べ物)を除去している圃場ほど、作物に被害が集まり易いらしい。うーん、もし雑草だけ食べてくれるなら、夢のような益虫なのになぁ。

最終的には、土中からも1cmから3cmくらいの幼虫を3匹発見。最初は、作物の芽を痛めないように芽の周囲の土を中心に探していたが、なかなか見つからなかった。が、2匹目が芽の真下あたりに居たので、改めて芽の下も慎重に探るってみると残りの3匹目、4匹目も発見できた。もしかして作物の真下に潜り込む習性があるのかな?もしネキリムシ探しをする時には、作物の真下あたりも要チェックかも。(根は痛めちゃいますけど)

とりあえずは見つかる限りのネキリムシは排除したので、今後は被害がなくなることを祈りつつ、またしばらく様子見です。ちなみに後でわかったのですが、他の圃場でもネキリムシ被害が出たそうです。僕らの中では、一躍有名人となったネキリムシでした。

ではでは。

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この記事を書いた人

電子機器メーカーエンジニアから、一念発起して農業を学び始めたオジサン学生。マレーグマの如く土をほじくり返す毎日です。

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